斎藤湯|荒川区 日暮里
時代のニーズに合わせた経営で、お客様の心をつかむ銭湯。
健康と美容にこだわるお風呂とお湯
日暮里駅からほど近い斎藤湯は、昭和9年に三河島で経営者の斎藤勝輝さんの祖父が谷中湯を創業。その後、斎藤さんの父が現在の場所で斎藤湯を開業しました。
昭和35年と平成26年にリニューアルを行う。平成26年のリニューアルは、昔ながらの銭湯の風情を残しながらもモダンな印象を受けます。
お風呂の種類は、ジャグジー風呂、寝湯、電気風呂、高温湯、水風呂に血行促進や美肌を促進する「高濃度炭酸泉」、毛穴に詰まった老廃物を取り除いてくれる効果のある「シルキーバス(露天風呂)」があります。
そして、全てのお湯は、肌に優しい軟水を使用しています。アトピーや敏感肌の方は安心してお湯に浸かれるのも嬉しいですね。
リニューアル後のもうひとつの特徴が、バーカウンターが用意されたこと。
気持ちよく入浴を終えた後に、ビアマイスターの資格を持つBOBさんにより丁寧に注がれた生ビールを飲むひとときは格別です。
84年支えてくれた地域に還元
斎藤湯では、落語・お笑いライブ・ヨガなど常になにかしらのイベントが行われています。2ヶ月に一度、銭湯の休日を利用して行われる「レディースデイ」は、男湯、女湯全て解放し、女性限定の営業日として、フェイシャルエステのサービス(有料)やバラの花を入れた湯船など、魅力的な演出がなされ、常に女性客で賑わっています。
その他にも入浴回数に応じ、オリジナルタオルやトートバックがもらえるポイントカードも発行。
「スタッフが、楽しそうに色々とアイデアを出して来るんですよ(笑)。何よりお客様に喜んでもらえるのは、嬉しいよね。80年以上も経営を続けてこれたのも、地域のお客様に支えられてきたから。感謝を込めて今後も、お客様に還元できることを考えていきたい」と斎藤さん。
次世代に次ぐ経営
斜陽と言われ続ける銭湯業界ですが、地域住民はもとより、新たなリラクゼーションであり、コミュニティスペースとして男女問わず若い世代や外国人も訪れ、常に賑わいをみせる銭湯もあります。斎藤湯もそのひとつです。
斎藤さんに、浴場のリニューアルやイベント、若いスタッフの雇用など常に時代のニーズに合わせて経営している理由をお伺いすると、
「若い人たちが、銭湯経営の魅力を感じなくなると、銭湯が町から消えます。うちにも息子や孫がいます。子供が親の働く姿や職場を見て、自分も将来跡を継ぎたいと思う環境を作るのも経営者の役目だと思います。家族で夕食をとる時間や団欒もなく、家族の負担が多ければ、どうしても若い人たちは敬遠してしまいますからね」
お客様に対して、良いサービスをするには、自分の生活にゆとりがなければ出来ないと若い頃から常に考えていたといいます。
銭湯経営の魅力をお伺いすると、
「銭湯は地域の社交場。毎日来るお年寄りがしばらく顔を出さないと、近所の常連のお客様に声をかけ、安否の確認をするなど、地域のネットワークにもつながります。何よりお客様に『ありがとう』、『いい湯だったよ』と声をかけてもらえるのは、嬉しいよね。昔ながらのにぎやかな笑い声が絶えない銭湯で、お客様に喜んでもらえれば」
と斎藤さんは、笑顔で答えてくれました。
日暮里 斎藤湯
営業時間:14:00~23:30(最終入場23:00)
定休日:金曜日
入浴料:大人460円、中学生300円、小学生180円、未就学児無料
その他販売:タオル100円、リンス100円
生ビール:ミニ200円、小300円、中400円、メガ900円
住所:東京都荒川区東日暮里6-59-2