私と銭湯 -山口さくら-

山口さくら

※撮影は湯どんぶり栄湯にて

最近では、おしゃれで設備も充実した銭湯が増え、美容と癒しを求めて銭湯に通う女子が増えています。銭湯も女性をターゲットに、清潔感はもちろんこと、高濃度人口炭酸泉やシルクバスを取り入れ、ドライヤーやアメニティにもこだわりを見せています。

今回の取材では、銭湯大好き女子のひとり、山口さくらさんにお話をお伺いしました。

山口さんは、着物コーディネーターとして活躍しながらも、落語や弾き語りライブなどマルチに活躍をされています。その多彩な才能は、「イモ欽トリオ」や「噂の!東京マガジン」(TBS系)などでもおなじみの山口良一さんの娘として受け継がれているようです。

着物を着るきっかけは、椎名林檎への憧れ

山口さくら

--今日もお着物でいらっしゃって、素敵ですね。着物は、いつから着るようになったんですか。

二十歳をすぎてからですね。きっかけは、歌手の椎名林檎さんに憧れてです。椎名林檎さんが、かっこよく着物を着ている姿に衝動を受け、着物を着はじめました。その当時、原宿の古着屋「シカゴ」で買ったのが最初の着物です。

古着屋で、リーズナブルに着物が揃えられていることもあり、若い女性にも着物のファンが増えています。着物は、フォーマルなものからカジュアルものまで、幅広い種類がありますし、着こなし方を工夫しながら、その場に応じたいろいろな楽しみ方をしている方が増えていますね。

女性だけでなく、男性の着物姿も素敵ですね。男性だと、帯が骨盤の位置にくるので、腰痛の方にもいいみたいですよ(笑)。

--椎名林檎さんへの憧れから始まって、今は、着物コーディネーターとして活躍もされていますね。

着付けの講師をメインに、舞台衣装・撮影のコーディネイトなども行っています。今は、リモートでの着付けレッスンを中心として行っています。昨年に「お着物一年生」という本を発売しました。これから着物を始めたいという方に向けた本です。

山口さくら

--着付けのお仕事以外にも「乙山亭小桜」として落語家としての活動や音楽活動など幅広く活動をされていますね。

インターネット配信やライブハウスでアコースティックライブとの共演で行ったりしています。落語を始めて7年目になりますが、奥が深く難しいですね。

--お父様の山口良一さんも、高座をつとめるほど落語が好きですよね。

そうでね。特に意識しているわけではないのですが、父が落語のCDを借りて家で流していたり、家にあった「寄席芸人伝」という漫画を読んでいたので、知らずに影響を受けているのかもしれませんね。銭湯好きとかも、父と趣味が近いということがあります。

癒しと社交場として、小学生で銭湯デビュー

2017年から書き続ける銭湯の記録ノート
2017年から書き続ける銭湯の記録ノート

--銭湯という話が出ましたが、山口さんは大の銭湯好きだそうですね。

はい。2年くらいかけてですが、都内にある銭湯のうち85軒を巡っています。東京都浴場組合で発行している「銭湯お遍路」という巡礼スタンプノートがあるのですが、88浴場を達成すると景品をもらえるのですが、あと3軒で達成です!

--銭湯の思い出はありますか。

私の実家は池袋で、家にお風呂はありますが、小学校の前に銭湯があったこともあり、小学校4、5年生の頃、友達と夕食前に集まって、みんなで銭湯によく行っていました。

また、小学校の夏休みの自由課題で、父からのアドバイスもあり、家から1km圏内の銭湯8軒を巡って銭湯紹介を友達と二人で作って、先生に褒められたことも良い思い出ですね。

山口さくら

--銭湯ガイドのハシリですね。小学生からずっと銭湯好きなんですね。

しばらくは、ブランクがありました。5年ほど前に、初めて一人暮らしを始めた時に、引っ越し初日にまだガスが通っていなかったので、近くの「寺島浴場」という銭湯に行ったのですが、大人になって久しぶりに銭湯に浸かり、その気持ちよさにはまってしまいました。

今の銭湯ってどうなのかなと調べるとおしゃれな銭湯も多く、ネットで調べて人気の高い、武蔵小山の「清水湯」に訪れたことから銭湯巡りがスタートしました。

行った先々の銭湯をノートに銭湯のスタンプを押し、間取り図を描いて記録しています。

住まいのあった墨田区の銭湯は全て回りました。銭湯のはしごも何回かやったことがあります。世田谷区の銭湯のスタンプラリーの際には、期間中に6つの銭湯をクリアすれば良いのですが、なかなか世田谷区に頻繁に足を運べないので、銭湯の始まる午後3時をスタートに7時間かけて6軒全て回ったのが自己記録です。さすが、楽しめたのは最初の3軒ぐらいでしたね(笑)。

山口さくら

2つのつぼ湯も設置されているナノファインバブルの露天風呂

--山口さんにとっての好みの銭湯は。

お湯や水質に気をつかっていたり、浴槽が広めで、電気風呂、強めの薬湯が好みですね。下町に住んでいたこともあり、熱めのお湯も大丈夫です。あと、ドライヤーが大切ですね!風量の具合や設置している台数が気になります。良いドライヤーですと、乾き具合やその後の仕上がりもよく、女子としてはうれしいしいですね。

ゆっくりお湯に浸かりたい時は、リニューアルされた銭湯に、サクッと入りたい時は、昔ながらの銭湯にと使い分けています。リニューアルされた銭湯も昔ながらの銭湯もそれぞれの良さがあります。

--山口さん自身、銭湯でアルバイトをされているそうですね。

はい。台東区にある「浅草 天然温泉湯どんぶり栄湯」で働かさせていただいています。私が好きな銭湯のひとつでもあったのですが、求人情報を見つけてすぐに応募しました。フロントや脱衣場の掃除などの仕事をしています。もうすぐ2年になります。

お客さんとのコミュニケーションを大切にしながら、働いています。常連のお客さんとの何気ない会話や雑誌で紹介され、初めて訪れていただいたお客様や友達が来て、「良かったよ」と言っていただくことが何よりうれしいですね。

山口さくら

時には着物姿で迎えてくれる山口さん

⬛ 浅草 天然温泉湯どんぶり栄湯

浅草 天然温泉湯どんぶり栄湯

台東区で創業73年目を迎える下町情緒が残るアットホームな銭湯。2017年に天然温泉銭湯としてリニューアル。
清潔感のある脱衣場と浴室。浴室には、日本で唯一の女性絵師・田中みずきさんが描いた富士山のペンキ絵が描かれています。露天風呂、どんぶり風呂(つぼ湯)、ジェット風呂、寝風呂、バイブラ、薬湯、ヒマラヤ岩塩サウナ、水風呂の8種類のお風呂。お湯は軟水(天然温泉)。二階は、休憩スペースとマッサージルーム(指圧マッサージ・アロママッサージ)。

※9月8日より改装工事に伴い、9月末から10月初旬(予定)まで休業となります。改装後の営業日に関しましては、ホームページ、フェスブックでご確認ください。

住所:東京都台東区日本堤1-4-5
TEL03-3875-2885
営業時間:平日 14:00~23:00、日・祝 12:00~23:00
定休日:水曜
入浴料:大人470円 ※サウナ込みで720円
最寄駅:三ノ輪、南千住
天然温泉 湯どんぶり栄湯 HP
天然温泉 湯どんぶり栄湯 facebook

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