タカラ湯|足立区 千住元町

まるで庭園のような風格
旅先の温泉風情を満喫できる優雅な銭湯

北千住駅から徒歩約20分ほどの距離にあるタカラ湯は、昭和2年に創業。現在の建物は、昭和13年に建てられたもので、千鳥破風の宮造り建築の風格が今でも堂々と残っています。

その堂々たる風格を持つ銭湯に期待をもって入ってみると、期待を上回る風景が目の前に飛び込んできます。

タカラ湯|足立区 千住元町

入り口の上には七福神の彫刻が飾られています

広々と凛とした佇まいの脱衣所、その先には見事な庭園が姿を現しています。脱衣所と浴室、庭の仕切りが透明な大きなガラス戸によることで全体が見回せること、そして高い天井により広々とした空間が生まれています。

タカラ湯|足立区 千住元町

銭湯の魅力はなんといっても高い天井。脱衣所が7mm、浴室は8mmもあるそうです

タカラ湯|足立区 千住元町

イベントなどでは、中央のロッカーを移動することもできます

脱衣所と庭園の間には、丁寧に磨き上げられた縁側があり、そこから見渡す庭園の眺めが見事です。約20坪程ある庭園には、ツツジや紫陽花、サツキや椿などが植えられ、四季折々の風景を楽しむことができます。

5月頃と紅葉の季節が見応えがあり、雪が積もった庭園も幻想的な景色を楽しむことができるそうです。また、池に悠々と泳ぐ鯉を見るのもなんとも風流なひと時を過ごすことができます。

タカラ湯|足立区 千住元町
タカラ湯|足立区 千住元町

脱衣所から浴室までを囲む縁側と庭園。四季折々の景色を楽しむことができます

この見事な庭園ゆえに、テレビドラマ、CM、スチール撮影のロケ地として使われることが多く、「昼のセント酒」や石原さとみによる東京メトロの「Find my Tokyo」にも使用されています。

銭湯好きの人たちから「キングオブ縁側」として親しまれています。

タカラ湯|足立区 千住元町

池には新潟の山古志より仕入れた錦鯉が優雅に泳いでいます

代々受け継ぐお客様へのサービスと清潔感のある空間

浴室も広々としており、座ジェットバス、バイブラ、電気風呂、薬湯(日替わり)、ゲルマニウム温泉、水風呂があり、中島盛夫氏が描いた富士山の絵を楽しむことができます。薬湯の上には、イベントの際に制作した「閻魔地獄図」が描かれています。この絵は、北千住にある閻魔堂のある「勝専寺」にちなんで描かれたそうです。

80年以上の歴史の中、創業時から常に子どもからお年寄りまで楽しめる絵を描き続けているそうです。

タカラ湯|足立区 千住元町
タカラ湯|足立区 千住元町
タカラ湯|足立区 千住元町

湯船に浸かりながら見る庭園も風情があります

女湯は、庭園がない分脱衣所と浴室が広く、ボディーシャワー、サウナが完備されています。

毎週水曜日のみ男湯と女湯が入れ替わるので、女性も日本庭園を楽しむことができます。

タカラ湯|足立区 千住元町
タカラ湯|足立区 千住元町

男湯よりも広い脱衣所と浴室。ベビーベットも完備

立派な佇まい、見事な庭園にどうしても目が奪いがちになりますが、入って最初に受けた印象が清潔感です。庭を始め、縁側、脱衣所、浴室とどこも丁寧に手入れが行き届いているために、和の建物の明るさがさらに引き立っています。

「お客さんが、裸で接する場所なので清潔な状態を心がけています」と気持ち良く風呂に入っていただける環境を大切することが一番大事とご主人の松本康一さん。

また松本さんは「銭湯は地域のコミュニケーションの場なので、高齢者にも安心して入浴してもらい、楽しい時間を過ごしてもらいたいですね」と高齢者の健康を願っています。

タカラ湯|足立区 千住元町

3代目ご主人の松本康一さん

タカラ湯|足立区 千住元町

創業を祝う当時の貴重な写真

タカラ湯|足立区 千住元町

懐かしい男湯の風景。子どもたちが喜ぶように「魚」の壁画が描かれています

【取材後記】
タカラ湯の脱衣所には、創業当時の初代の日記や写真が貼られたボードがあります。その日記を読むと戦後は毎日1500~2000人、大晦日は3000人ほどのお客さんが来るほどの盛況だったようです。釜以外は浴槽も含めて全て、木で作られいて、洗剤もない時代で清掃が大仕事だったようです。その当時からお客さんに喜んでもらえること、清潔な環境を整えることが現在も引き継がれていることを感じました。

タカラ湯

営業時間:15:00~23:30
定休日:金曜日
入浴料:大人460円、中・高校生300円、小学生180円、乳幼児80円
その他の販売:石鹸、シャンプー、リンス、カミソリ、タオル、スキンクリーム・化粧品、ビール、チューハイ、ソフトドリンク他
備考:電子マネーでの支払い可

住所:東京都足立区千住元町27-1

タカラ湯HP

タカラ湯|足立区 千住元町” に対して1件のコメントがあります。

  1. 工藤 隆 より:

    ご無沙汰しています。青森の工藤です。お会いして写真の事を色々と教えてもらいたいです。時間がとれるようでしたらとんでいきます。千住の居酒屋で飲みながらでもかたりたいですね!

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