凄いのはペンキ絵だけじゃない!銭湯のペンキ塗りが驚愕の光景なので紹介する。
みなさんこんにちは、セントーライターのヒヅメです。
今回、東京は押上にある銭湯「大黒湯」がペンキ塗りをするということでお邪魔しにきました。ところでみなさんは「銭湯のペンキ」と聞いて何を思い浮かべますか?
どどん
はいはいはい分かります。「ペンキ絵」を思い浮かべますよね。もはや銭湯の代名詞ともいえる重要な要素ですね。
でも今回はそっちのペンキじゃないんだな!
今回の取材対象は…
銭湯の天井ペンキですっっっ!!!
えっ?なんで?普通にペンキを塗るだけじゃないの?
きっとみなさんはそう思うことでしょう。僕もなんでわざわざ取材するのか分かりません。そこで今回はゲストをお呼びしました。
大黒湯のオーナー湯太郎さんですっ!
湯太郎:
どうもどうも。今日は取材に来てくれてありがとうございます。
ヒヅメ:
いえいえ。天井のペンキを塗るということですが、普通のペンキ塗りと何が違うんですか?正直天井を塗るだけじゃ記事にならないんですけど…。
湯太郎:
あっはっは。まず普通のペンキ塗りと一番違うのは、あのトラックに載っているものなんです。
ん………?
ヒヅメ:
…木材?なぜ木材があるんですか?
湯太郎:
ふふふ。中で作業していますのでぜひ見てみてください。
ヒヅメ:
えー気になる。…では早速お邪魔して…
大黒湯の脱衣室 がやがやと賑わっている
ん?
んん?
ええーーーーー!!!
ヒヅメ:
なんですかこれ!?やぐらでも組むんですか?
湯太郎:
あはは。実はこれペンキを塗るための足場なんですよ。
ヒヅメ:
足場?工事とかで使う鉄製の?
一般的な工事現場の足場
湯太郎:
そうですそうです。それが木製になっているということですね。
ヒヅメ:
木製の足場なんて初めて見ました!壮観ー。
しばらく作業を見てみよう
浴室に運び込まれた木材を職人さんたちが紐でぐるぐると結び付けていく。
結び目はこんな感じ。正直不安でしかない。
作業開始から2時間ほどで足場は設置完了。
ヒヅメ:
えっ、これで本当に完成ですか?木材が全然少ないような気がするんですけど。
湯太郎:
まあまあこんなもんだと思いますよ。ほら、上を見てみてください。
ヒヅメ:
え?
ヒヅメ:
ああー!あんな細っっそい足場で作業してる!
湯太郎:
あの踏み板を動かしていくことで、この足場の数でも十分にペンキが塗れるんですよ。
ヒヅメ:
へー!賢ーい!
ガリガリガリガリ
経年劣化によるペンキの浮きや、今後痛みそうな部分を剥がしていきます。そして一通り剥がし終わると…
細い木材を使って次の場所へ歩いていきます。すげえなおい。当然ですがこの時、足場の木はめちゃくちゃ揺れます。
しかも多くの職人さんが一斉に天井のペンキを剥がすので、ペンキくずが雨のように降ってきていました。トタン屋根に雨が降ったみたい。
湯太郎:
こうして一通り悪い部分を剥がしたら、あとはペンキを塗っていくだけですね。
ヒヅメ:
いやー凄いもの見せてもらいました!そしたらペンキを塗っている間、少しお話を聞かせてください!
オーナーに聞いてみよう
実際はペンキ塗装中に入れないけどね!
ヒヅメ:
貴重な工事を見せてもらってありがとうございます!
湯太郎:
いえいえ、こちらこそ。
ヒヅメ:
今回のペンキ塗りですが、改修しようと思ったのは何かきっかけがあるんですか?
湯太郎:
完全に私の感覚です。普段からチェックがてら大黒湯に入るんですけど、ペンキ剥がれが少し気になるなと思ったのがきっかけでした。
ヒヅメ:
そうなんですか?僕が見た感じだとけっこう綺麗だと思うのですが。
湯太郎:
例えば梁の部分なんかは、よーく見るとペンキの剥がれがあるんですよ。
ヒヅメ:
んん……?あ!ここですか?
ヒヅメ:
ここ!この濃いブルーの梁の部分ですね!
湯太郎:
うん、そこはあんまり写さなくてもいいかな。
ペンキ塗り中の職人さん
ヒヅメ:
そもそもですけど、なんで木材の足場を使うんですか?
湯太郎:
一番は早さです。休みの間に完成するのが助かるんです。
ヒヅメ:
確かに!2時間くらいで足場を組み終えてましたもんね!
湯太郎:
次に価格です。鉄製足場を使うとどうしても足場の数や人数、時間がかかるので結構変わってくるんですよ。
ヒヅメ:
へー。どれくらい変わるんですか?
湯太郎:
えっと…、ざっとこれくらいですかね。
ヒヅメ:
僕にだけこっそり見せてください……………あっ…。
ヒヅメ:
これは凄いわ。
ヒヅメ:
もう1つだけ聞きたいことがあります。
湯太郎:
はいはい、何でしょう。
ヒヅメ:
なんでどこの銭湯も天井はこの青色なんですか?
湯太郎:
!? えっ、いやー、どうでしょう?一般的に売られていて、リーズナブルで、清潔感があって、広く感じるものということで選んでいると思うのですが。
ヒヅメ:
そういうことでしたか!伝説の敏腕セールスマンがこの色のペンキを売りまくっていたのかと思っていました。
湯太郎:
いやー、そんなこと聞かれると思わなかったなあ。
夕方にはペンキ塗り終了!
ペンキの浮きや割れ目がなくなってすっきり!使い終わった足場はあっという間に解体されていました。これで翌日の営業時間まで乾燥させれば全工程完了です。
やっぱり綺麗な天井は気持ちがいいですね!このペンキは天井の木材を熱や湯気から守って長持ちさせる効果もあるとか。これまで気にしたことがなかった人も、これをきっかけに広々とした天井を見上げながらお風呂に浸かってみてはいかがでしょうか?
取材協力:
大黒湯(東京都墨田区)
この記事を書いたセントーライター
ヒヅメ
漫漫画を描くことと銭湯が趣味のサラリーマン。
前職で発電所の建設現場担当をしていました。
凄い勉強になりました‼️
天井に描くこともあるんですね‼️
木材で足場を組んでいるのも職人技を感じますね!
知らなかったことが興味深いですね🎵